取組事例・提案の紹介

看護職の確保・定着を図るための、WLBの実現に向けた取組

取組・提案者概要

取組者
病院単体での取組
法人名
社会福祉法人 聖隷福祉事業団 総合病院
病院名
聖隷三方原病院
法人(病院)の開設主体
その他(公益法人、私立学校法人、社会福祉法人、医療生協、会社、その他の法人)
所在地
静岡県浜松市北区三方原町3453
主たる医療機能の特徴
高度急性期機能
一般病床
病床数: 810
 
入院基本料:7対1
療養病床
病床数:
 
入院基本料:
結核病床
病床数: 20
 
入院基本料:7対1
精神病床
病床数: 104
 
入院基本料:10対1
その他病床
病床名:
 
病床数:
 
入院基本料:
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一日あたりの平均外来患者数
1077.1人(平成29年度数値)
一日あたりの平均在院患者数
771.7人(平成29年度数値)
一般病棟の平均在院日数
15.2日(平成29年度数値)
病床稼働率
83.1%(平成29年度数値)
職員総数
1647人(平成30年度数値)
医師
182人
看護職
734人
医師事務作業補助者
59人
看護補助者
88人
医師の交代制勤務の有無
あり
看護師の交代勤務の状況
3交代制(変則含),2交代制(変則含),当直制,オンコール体制
勤務環境改善についての表彰・認定等について
・2014年2月 内閣府 第2回「カエルの星章」受賞
・2014年11月 次世代のための運動~ワーク・ライフ・バランス推進会議~公益社団法人日本生産性本部より 第8回「ワーク・ライフ・バランス大賞」を受賞した
・2015年12月 静岡県より 「ワーク・ライフ・バランスに配慮したイクボス活躍企業表彰」を受賞した
・2016年 女性活躍推進法に基づく認定マーク「えるぼし」の3段階目(最高ランク)取得
・2018年2月 経済産業省健康経営優良法人として「ホワイト500」認定された

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取り組んだ内容

【取組(1)】
Ⅲ.働きやすさ確保のための環境整備
1 仕事と子育て・介護等の両立支援
その他の子育て・介護との両立支援の制度・取組(男性職員・女性職員ともに対象)を実施している
【取組(2)】
Ⅰ.働き方・休み方改善
1 労働時間管理
時間外労働時間の削減に取り組んでいる
【取組(3)】
Ⅲ.働きやすさ確保のための環境整備
1 仕事と子育て・介護等の両立支援
院内保育所や提携保育所等を整備している
【取組(4)】
Ⅳ.働きがいの向上
1 キャリア形成支援
専門資格の取得を支援する制度を設けている

取組のきっかけ、背景、取組前の問題点

2006年の一般病棟7対1入院基本料新設に向け取得を目指すことになったが、離職率が高いことがネックになったため、「看護職確保定着推進プロジェクト」を立ち上げた。

取組対象

  • 取組対象
    看護職
  • 取組の中心部署・人物
    院長、課長、総務課
  • 取組詳細
     院長は、7対1入院基本料の取得は経営的にもメリットがあることを認識していて、病院の年度事業計画・運営計画として位置付けている。
     当院としては、2007年に「看護職確保定着推進プロジェクト」を立ち上げ、3年計画を1年延長して取組成果を得た。さらにWLBの推進と超過勤務時間が全国平均より高いことから、2011年から「かえるプロジェクト」を立ち上げている。この「かえるプロジェクト」のメンバーは、公募により選出、スタッフや子育て経験のある課長、総務課、計8名体制である。プロジェクトでは、看護職のWLBインデックス調査から得た課題をテーマに課長会や職場会を活用し活動している。
    ○就業継続に向けた働き方の見直し
     多様な勤務形態として2009年に小学校就学前の子をもつ正職員を対象にワークシェア制度(短時間か短日か選択でき、夜勤回数を3回と限定した制度)をテスト導入し役割分担や業務配分の見直しを職場ごとに行った。
     夜勤者の確保のため、夜勤専門看護師制度(夜勤業務のみ月18回、3ヶ月が限度)を新設した。
     超過勤務が多いことを解決するために、「ノー残業デイ」や「15分早く帰ろうキャンペーン」に取組、退勤時間を集計するなど、効果を可視化し経年的に減少傾向にある。
    ○環境整備
     育児支援では院内保育所を開設、夜間保育も開始した。
     育休からの復帰後に不安を抱えたり、ストレスを感じる人のために、「育児休業者セミナー」と「育児を語ろう会」を先輩ママスタッフたちが開催している。年間3~4回開催、昼休みプラス30分として、年20-30名の参加がある。職場を越えた横のネットワークと不安の共有や解決への援助、情報交換を行い、仕事との両立を悩みに辞めずにすむような取組を行っている。そのメンバーの作成による働くママパパ向けの情報冊子「ふたば」は、妊娠後期から役だっている。
    ○働きがいのある職場づくり
     キャリア形成支援として、専門・認定看護師の手当を2008年に開始した。

実施後の成果

Ⅲ.働きやすさ確保のための環境整備_成果
4 人材の定着化 成果
退職者数(定年退職者を除く)が減っている
成果の出た対象 ☐医師,☐コメディカル,☑看護職
成果に影響を与えた取組 【取組(1)】 【取組(2)】 【取組(3)】 【取組(4)】
成果指標 【離職率】2002年度 17.5%⇒2012年度 8.0% ⇒2017年度8.6%
【有給休暇取得率】68.7%⇒85% ⇒2017年度92.5%

これまでの取組成果に対する院内の声・反応

プロジェクトでの取組により、離職率が2002年には17.5%だったところが、2012年度には8.0%にまで低下した。また、看護職の数を確保できたことにより、有給休暇取得率も68.7%から85%まで増加している。

今後の課題等について

 課題は超過勤務である。まずは月30~40時間の超過勤務がある人の問題を解決し、次に短時間勤務者でも残業している人についての問題を解決し、最終的には全員が5時に帰ることができる状態にしたいと考えている。1~2年で成果を出したいと考えている。
 超過勤務の課題解決のために、7つの取組(①勤務時間は最低11時間以上あける、②勤務拘束時間は13時間以内とする、③夜勤の連続回数は2連続までとする、④連続勤務日数は5日以内とする、⑤夜勤時において1時間以上の休憩時間を設ける、⑥週末連休を月1回つくる、⑦交代の方向性は正循環の交代周期とする)を実施している。
 そのほか、ワーク・ライフ・バランスのさらなる推進のため、①夜勤・交代制勤務に関するガイドラインの当院版導入、②多様な勤務形態の検討、③看護職のインデックス調査から新たなチャレンジを指導する、という戦略のもとに取組を続ける。同時に、この制度を周知し、かつ定時で帰れない職場風土を改善するため、院内ホームページにワーク・ライフ・バランスのページを準備、またそのほかの情報提供のために「かえる新聞」も発行している。