取組事例・提案の紹介

自院の強み・弱みを再認識して、看護師確保のための対策を強化

取組課題

働き方・休み方改善に関する課題
職員の健康支援に関する課題

取組・提案者概要

投稿者
愛心メモリアル病院
所在地
北海道
病床数
20床~99床
入院基本料
7:1
職員総数
100人~999人

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取組のきっかけ、取組前の問題点

 平成25年度、日本看護協会の声掛けで『看護職のワーク・ライフ・バランス推進事業』に参加した。自院の勤務環境についての制度等は、比較的整っていると思っていたが、その事業で自院のシステムや制度について評価し、強みと弱みを認識できたことがきっかけとなった。
 調査等によってみえた自院の強みは、「風通しの良い風土」「認められ、支え合える風土」「教育が充実している」「やりがいを感じられる」「必要に応じた休み、希望の休みが取得できる」「医療安全制度およびその認知度が高い」のほか、個人にあわせた勤務の選択やリフレッシュのための休暇取得が可能なことなどである。一方、弱みは、20歳代の未婚職員が「病院の将来」「不公平感」「体調不良」等の不安をもっているほか、医療安全以外の制度の認知度が低いことや時間外に実施する研修が多いこと、看護師確保に苦労していること等であった。
 そこで、4つの課題(①看護師の確保、②20歳代の職員が不安をもっている、③時間外の研修が多い、④制度の認知度が低い)に対して、3年後の目標を設定し、職員が働き続けられる職場づくりをめざし、取り組んだ。

取組の概要

①看護師の人数を確保する(評価基準:現状より10名増)
  • 病院の魅力を院内に伝える
     スタッフが自院の良さを認識できるように、WLBの取組や調査結果の周知、今後のプランの提示に取り組んだ。今後のプランの提示以外は予定通り実施できた。
  • 病院の魅力を院外に伝える
     病院のホームページの見直しや看護学校訪問の件数を増やすことに取り組んだ。看護学校訪問はほとんど改善できなかったが、ホームページは見直し、これから看護師になる方へのメッセージとして新設した『先輩看護師のメッセージ』ページは現在も定期的な更新を継続している。
②20歳代の職員の不安を減らす:「不安に思う」を8割から5割に減少する
  • 相互理解や院内の風土づくり
     どうしても、子どもがいるスタッフは夜勤の回数や超過勤務に限度があるため、それをカバーするスタッフとお互いを理解しあえる状況をつくること。
  • また、カバーしているスタッフを課長職がわかっていることを発信しながらお互いを認め合って進んでいこうということで取り組んだ。
  • ストレスマネジメントのシステム検討
     労働安全衛生委員会に要請し、平成26年度にシステムを構築した。
③時間外の研修を減らす
  • 研修企画の見直し
     時間外の研修時間を把握し、教育委員会にて時間内への移行が可能な研修を検討した。可能な限り時間内研修への移行を実施し、新規企画研修も時間内に実施にしたことで、確実な参加や積極的参加の傾向がみられている。
④制度の認知度を上げる:「制度を知らない」現状から50%減
  • 制度の認知向上
     制度について全職員に周知できるよう、自院の制度一覧表を作成し、ホームページと休憩室へ掲示した。
  • 制度の理解向上
     スタッフが制度を知らない場合でも、管理職が知っていれば必要とするスタッフに対してフォローすることができるため、全部署の課長職に対して、年2回の学習会を実施した。学習会は現在も継続して行っており、課長職の「〇〇制度について知りたい」といった声を反映させている。
  • その他の取組み:夜勤シフトの見直し
     従来のシフトに加え、徐々に時間を遅くした『日→準→準→休→深→深→休』という正循環でのシフトを試行した。現在は、スタッフの希望にあわせて、両シフトを選択することができる。

実施後の成果や見えてきた課題

 看護師の確保については、目標には達していないが、育児休業中の職員が一時期より少ないこともあり、ほぼ達成できた。20歳代の職員がもつ不安を減らす取組みについては、目標を達することができなかった。時間外の研修を減らす取組みについては、評価した2014年が特に新人数が多かったことで、結果的には増加したが個々の研修時間が大幅に増えた印象はない。制度の認知度向上の取組みついては、制度認知度は増加した。
 制度やシステムはある程度整備されていたため、その認知度向上・活用をめざした。課長が制度を知ることで制度を活用でき、制度を利用するスタッフをみることで全体の認知度も上がってきている。自院の特徴や魅力をどう発信するかという視点が少しずつ病院全体に醸成されつつあり、ホームページも再度見直しをしているところである。病院間の競争や診療報酬による影響のほか、増改築工事が重なったことで職員間に不安感が増加した。これは病院の収益状況を職員に開示していることから、不安感は時期的なものも影響している可能性があると考えるが、不安要素を緩和し期待値を伝える対策が不足していたと考える。
 今後も職員が夢や希望をもって働き続けるためには『病院のビジョンを明確にする』ことが重要と考えている。これらの取組みの中で成果を上げられなかったこの課題をどう解決するか模索中である。

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