取組事例・提案の紹介

地域医療連携の強化(セミオープンシステムの導入)と子育て中及び当直時の勤務緩和の実施

取組・提案者概要

取組者
病院単体での取組
法人名
学校法人 日本医科大学
病院名
日本医科大学多摩永山病院
法人(病院)の開設主体
その他(公益法人、私立学校法人、社会福祉法人、医療生協、会社、その他の法人)
所在地
東京都多摩市永山1-7-1
主たる医療機能の特徴
高度急性期機能
一般病床
病床数: 401
 
入院基本料:7対1
療養病床
病床数:
 
入院基本料:
結核病床
病床数:
 
入院基本料:
精神病床
病床数:
 
入院基本料:
その他病床
病床名:
 
病床数:
 
入院基本料:
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一日あたりの平均外来患者数
757人(平成29年度数値)
一日あたりの平均在院患者数
355.9人(平成29年度数値)
一般病棟の平均在院日数
14.2日(平成29年度数値)
病床稼働率
92.7%(平成29年度数値)
職員総数
892人(平成30年度数値)
医師
119人
看護職
502人
医師事務作業補助者
8人
看護補助者
57人
医師の交代制勤務の有無
なし
看護師の交代勤務の状況
当直制,オンコール体制
勤務環境改善についての表彰・認定等について

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取り組んだ内容

【取組(1)】
Ⅴ.その他
セミオープンシステムの構築
【取組(2)】
Ⅲ.働きやすさ確保のための環境整備
1 仕事と子育て・介護等の両立支援
子育て・介護等を行っている職員が雇用形態や勤務形態を選択可能な制度(短時間正職員制度、フレックスタイム制度、裁量労働制等。男性職員・女性職員ともに対象)を整備している

【取組(3)】
Ⅰ.働き方・休み方改善
2 勤務負担軽減
当直(宿直・日直)明けの勤務者に対する配慮を行っている(連続当直を行わない、当直明けに日勤を入れない等)

取組のきっかけ、背景、取組前の問題点

 2003年の東京都内の周産期医療を見ると、多摩は参加医師数が少なく、周産期死亡率が高い。そのため、少ない人材を生かし、妊産婦管理の向上に資する最大限の効果を発揮することが求められており、チーム医療・助産師外来・院内助産・セミオープンシステムの導入と、医師の就労環境改善に取り組んだ。当院でも産科医に占める女性比率は高くなっており、12名中半数が女性医師で、うち4名が子育て中である。以前は女性医師が1~2名と少なく、他の医師でカバーすることができたが、女性医師の増加により、カバーする他の医師の負担が大きくなっていた。
 女性医師が働き続けるためには、出産や子育てによって一旦職場を離れる間にカバーする医師らの負担軽減、また、子育て中の医師に対する勤務時間の短縮等の環境整備が先決であると考え、受け持ちチーム制を導入し、また、当直翌日の勤務の緩和を行った。なお、条件次第ではあるが、子育て中の女性医師には、宿直ではなく土日の日直に入ってもらい、宿直の多い男性医師の負担軽減となっている。
 短時間勤務者がいることで、総労働時間量は当然少なくなる。そのため、業務の軽減が不可欠であり、2007年からセミオープンシステムを取り入れ、妊婦健診の半分は連携施設(35施設)で対応するような仕組みを構築した。その結果、外来患者数は3割程度削減され、その分、救急を多く受けられるようになった。

取組対象

  • 取組対象
    医師,コメディカル,看護職
  • 取組の中心部署・人物
    副院長(女性診療科・産科部長) 中井章人氏
  • 取組詳細
     医師の負担を軽減するために、地域医療連携を推進し、外来患者数を抑制することで総労働時間量を削減するとともに、子育て中の短時間勤務や当直免除による勤務緩和、そのほかの医師については当直勤務の緩和を実施した。
     主な取組みは以下のとおりである。
    ・セミオープンシステムの導入
    ・子育て中の勤務緩和:時間短縮勤務(週3日間勤務で常勤扱い)と当直免除(日直シフト)
    ・当直2名体制と当直翌日の勤務緩和(当直翌日は帰宅、連続当直は禁止)
     そのほか、受け持ちチーム制、当直手当の増額(東京都医師確保事業の助成による)、 病棟クラークの配備、院内保育所の設置なども実施している。

実施後の成果

Ⅰ.働き方・休み方改善_成果
2 勤務負担軽減 成果
院内助産を行ったところ、宿直時に起こされる回数は激減し、負担は軽減した。
成果の出た対象 ☑医師,☑コメディカル,☑看護職
成果に影響を与えた取組 【取組(3)】
成果指標 同様の取り組みを継続し、効果をあげている。
Ⅰ.働き方・休み方改善_成果
2 勤務負担軽減 成果
セミオープンシステムを構築したことでローリスクの分娩が減少し、その結果、救急患者を受け入れやすい体制が整った。
成果の出た対象 ☑医師,☑コメディカル,☑看護職
成果に影響を与えた取組 【取組(3)】
成果指標 同様の取り組みを行い効果をあげている。
Ⅰ.働き方・休み方改善_成果
2 勤務負担軽減 成果
ハイリスクの患者が多くなったことから負担が軽減されたわけではないが、仕事量を最高時より減らすことはできたため、勤務を緩和することができた。
成果の出た対象 ☑医師,☑コメディカル,☑看護職
成果に影響を与えた取組 【取組(3)】
成果指標 同様の取り組みを行い効果をあげている。
Ⅲ.働きやすさ確保のための環境整備_成果
4 人材の定着化 成果
勤務環境改善に取り組んでから、開業のため退職した医師はいるが、子育てに追われて辞めるといった医師はいない。
成果の出た対象 ☑医師,☑コメディカル,☑看護職
成果に影響を与えた取組 【取組(2)】
成果指標 同様の取り組みを行い効果をあげている。

これまでの取組成果に対する院内の声・反応

 セミオープンを実施する前に助産師外来を行ったが外来数は減少せず、当院では負担軽減には寄与しなかったが、その後、院内助産を行ったところ、宿直時に起こされる回数は激減し、負担は軽減した。
 セミオープンシステムを構築したことでローリスクの分娩が減少し、その結果、救急患者を受け入れやすい体制が整った。
 ハイリスクの患者が多くなったことから負担が軽減されたわけではないが、仕事量を最高時より減らすことはできたため、勤務を緩和することができた。
勤務環境改善に取り組んでから、開業のため退職した医師はいるが、子育てに追われて辞めるといった医師はいない。

今後の課題等について

 日本社会が、今後、直面する女性の社会進出の問題が産科医の現場では起きている。子育て中の女性医師をどう支援するかもその1つである。
 今後は、医師のキャリアパスの中で、出産や子育てによって職場を離れる医師が管理職となる資質をどう捉えるかが課題ではないかと考えている。