取組事例・提案の紹介

患者、スタッフに優しい病院になるための、AIを用いた診療時記録の自動入力化、インフォームドコンセント時の双方向コミュニケーションシステムの開発

取組・提案者概要

取組者
病院単体での取組
法人名
国家公務員共済組合連合会
病院名
横須賀共済病院
法人(病院)の開設主体
社会保険関係団体(健康保険組合及びその連合会、共済組合及びその連合会、国民健康保険組合)
所在地
神奈川県横須賀市米が浜通り1-16
主たる医療機能の特徴
高度急性期機能
一般病床
病床数: 730
 
入院基本料:7対1
療養病床
病床数:
 
入院基本料:
結核病床
病床数:
 
入院基本料:
精神病床
病床数: 10
 
入院基本料:
その他病床
病床名:
 
病床数:
 
入院基本料:
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一日あたりの平均外来患者数
1135.3人(平成30年度数値)
一日あたりの平均在院患者数
545.4人(平成30年度数値)
一般病棟の平均在院日数
9.6日(平成30年度数値)
病床稼働率
86.5%(平成30年度数値)
職員総数
1532人(平成30年度数値)
医師
225人
看護職
752人
医師事務作業補助者
47人
看護補助者
76人
医師の交代制勤務の有無
なし
看護師の交代勤務の状況
2交代制(変則含)
勤務環境改善についての表彰・認定等について

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取り組んだ内容

【取組(1)】
Ⅰ.働き方・休み方改善
2 勤務負担軽減
時間外労働時間の削減に取り組んでいる
AI開発の取り組み

取組のきっかけ、背景、取組前の問題点

マクロでは、2025年問題に象徴されるように高齢化により社会保障費が増大し、医療費にシーズニングがかかる。一方で若年労働力が減り、特に医師には罰則付きの時間外労働規制が迫る。医師から他職種へ、ヒトからヒトへのタスクシフトもいずれ限界を迎えるであろう。かつ電子カルテに入力するため、患者からはアイコンタクトがないと叱れている。まとめて課題解決するには、過重となっているスタッフの業務量をAIへタスクシフトするしかないとの結論に至った。
一方、医療者の労働時間はただでさえ長い。厚生労働省の働き方改革につながる基礎データでも、最も時間外労働が多い職種は医師である。医療者に一過性とはいえAI開発の負担をかけることは、リスクが大きい。
そこで、短時間で結果が望め、効果が最大限発揮されること、特に労働量の削減に貢献しやすいテーマとして、入力業務に省力化をに取り組んだ。当院看護師(N=600)の業務量調査をおこなったところ、時間内の4割が間接業務であり、その75%、すなわち全体の3割は記録に費やされていた。さらに時間外になるとその割合が増す結果であった。安全管理上でも記録の重要性は年々増している。
また、患者意見からも「医師は患者の顔を見てくれない」「画面ばかりをみている」などアイコンタクトを求める声も多い状況であった。

取組対象

  • 取組対象
    医師,コメディカル,看護職
  • 取組の中心部署・人物
    病院長の発案により、AI開発業者と協働開発することこなった。また院内では、事務部長、看護部長と中心としたプロジェクトチーム(以下PJ)を発足し、経営企画課、ブランド推進室を事務局に、電算課、医師3名、看護師3名、コメディカル4名で構成させれた。さらに当院電子カルテ業者も積極的に協力を得た。
  • 取組詳細
    2018年より3月より、PJ活動開始。同年4月から、意思疎通可能な患者が多く、在院日数が短い外科病棟をパイロット病棟に選出実証実験を開始した。病棟で外科医、あるいは看護師が回診時や患者ラウンド時にピンマイクで音声入力し、音声ファイルをAI開発会社(9DW社)のAPI(application process interface)サーバーでテキストに変換する。
    生成されたテキストは病棟タブレット端末で、教師あり学習として修正する。検証を始めたころ内閣府が「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」において「AIホスピタルによる高度診断・治療システム」課題の募集に応募し採択され、より研究開発可能な環境を得ている。
    現在、電子カルテ業者の協力なサーポートを受けて実装に向け取り組んでいる。

実施後の成果

Ⅰ.働き方・休み方改善_成果
2 勤務負担軽減 成果
音声のAI文字変換率が向上
成果の出た対象 ☑医師,☐コメディカル,☑看護職
成果に影響を与えた取組 【取組(1)】
成果指標 同時に、符牒ともいえる略語、例えば膵頭部がんに対する切除術を当院外科ではPDと称するが、これを本来の膵頭十二指腸切除術(Panncreatico Duodenectomy)と変換できるようになったほか、外科病棟で使用する略語を学習中である。

これまでの取組成果に対する院内の声・反応

「AIを用いた音声同時入力システムの開発」
「医療現場では、記録時間の短縮は永遠のテーマであったものの解決には限界があった。タスクシフトは、理想的であり楽しみな取り組みだ。」「自分が録音した音声を聞くことで、改めて日々の業務を振り返る機会になった。」「これからが楽しみ。」など多くがAI開発に興味、関心と希望を抱く声が聞かれている。

今後の課題等について


関係各社と協働し、継続して取り組み、完成後は医療現場で働く者全てが活用し、働き方改革に寄与する。さらには、エンドユーザーの強みを活かし医療現場が必要としているAI開発を行い、日本の医療改革のパイオニアを目指す。