取り組んだ内容
【取組(1)】 Ⅳ.働きがいの向上 |
1 キャリア形成支援 |
施設外の研修への参加を支援している |
【取組(2)】 Ⅳ.働きがいの向上 |
2 休業後のキャリア形成支援 |
その他 |
産休・育休を取得しやすい環境作り |
取り組みのきっかけ、背景、取り組み前の問題点
多くの外科医の中から、激務を経て生き残った者だけが術者になることができるような時代もあったが、今は外科医を志望する医師が少ない。
2000年代前半はベテランの医師が手術を執刀することが多かったため、医若手外科医のモチベーションが高いとは言えない状況であった。
大学病院として、外科医を一人前に育成することが重要であると考え、外科教育体制と勤務環境について見直しを図ることにした。
取り組み対象
- 取り組み対象
医師
- 取り組みの中心部署・人物
外科医
- 取り組み詳細
目標と方法を明確にした:外科における体制を見直すことは組織的なものであることを表明し、取り組みを開始した。
院内の改革:手術の中でも簡単な手技(パーツ)から順番に習得し、安全な手術と外科医育成を両立させた。最終的に手術全体を任されることによって、患者を助ける喜びや自分自身の成長を実感し、モチベーションの向上に繋がった。
地域の医療機関:若手医師が目指す将来像を把握し、若手医師の成長に繋がる医療機関と交渉し派遣に繋げた。手術助手(手伝い)の依頼がある場合には、手術の難易度を加味しながら、積極的に若手の派遣を行った。
病院外に診療、研究の成果を発信することを目指した:英文論文の執筆や、全国学会へ参加・あるいは開催するこを通じて、日頃の診療や研究の成果を病院外に発信した。このことが、若手医師の自信や誇りをもって働くことに繋がった。
家庭などの私生活を大事にすることを目標とした:プライベートな時間や、家族を大事にする雰囲気をつくり、産休・育休を取得しやすい環境を作った。そのために、ベテラン医師も積極的に有給などを取得するように呼び掛けた。
実施後の成果
Ⅳ.働きがいの向上_成果 | ||
1 キャリア形成支援 成果 | ||
論文執筆 | ||
成果の出た対象 | ☑医師,☐コメディカル,☐看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | 【取組(1)】 | |
成果指標 | 英文論文の増加 5編(2004年)⇒21編(2020年) |
Ⅳ.働きがいの向上_成果 | ||
1 キャリア形成支援 成果 | ||
組織が期待するような職員のキャリア形成(職員の業務遂行能力の向上、期待どおり又は期待以上の能力の発揮等)が実現されている | ||
成果の出た対象 | ☑医師,☐コメディカル,☐看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | 【取組(1)】 | |
成果指標 | 若手外科医の手術執刀件数の増加 24件(8.4%:2003年)⇒323件(38%:2020年) |
Ⅴ.その他_成果 | ||
医師の増加に繋がっている | ||
成果の出た対象 | ☑医師,☐コメディカル,☐看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | 【取組(2)】 | |
成果指標 | 女性医師の増加(3割を占める) |
Ⅳ.働きがいの向上_成果 | ||
2 休業後のキャリア形成支援 成果 | ||
男性の育休取得に繋がっている | ||
成果の出た対象 | ☑医師,☐コメディカル,☐看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | 【取組(2)】 | |
成果指標 | 男性の育休取得 |
これまでの取り組み成果に対する院内の声・反応
段階に応じた手術を経験させてくれるので外科医としての成長に繋がっていると実感できる。
まずは前向きにやってみようと、意見を採用してくれるので、改革案や提案などが出しやすくなった。
モチベーションがあがることで、若手医師の勉強する姿を見ることが多くなった。
リーダーがポジティブなメッセージを出し続けることで現場が変わってきた。
今後の課題等について
男女問わず、優れた管理職の育成を継続する。有給休暇取得率や男性の育休取得率を上げていく。長時間連続勤務とならないようなシフトを継続する。タスクシフトのための人材育成などに注力していく。
取り組み・提案者概要
- 取組者
- 病院単体での取組
- 法人名
- 病院名
- 高知大学医学部附属病院
- 法人(病院)の開設主体
- 国等(厚労省、国立病院機構、国立大学法人、労働者健康安全機構、国立高度専門医療研究センター、地域医療機能推進機構、その他国の機関)
- 所在地
- 高知県南国市岡豊町小蓮185−1
- 主たる医療機能の特徴
- 急性期機能
- 一般病床
- 病床数: 570
- 入院基本料:7対1特別入院基本料
- 療養病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- 結核病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- 精神病床
- 病床数: 30
- 入院基本料:13対1
- その他病床
- 病床名:
- 病床数:
- 入院基本料:
- 一日あたりの平均外来患者数
- 992人(令和2年度数値)
- 一日あたりの平均在院患者数
- 483人(令和2年度数値)
- 一般病棟の平均在院日数
- 13.5日(令和2年度数値)
- 病床稼働率
- 80.5%(令和2年度数値)
- 職員総数
- 1550人(令和2年度数値)
- 医師
- 369人
- 看護職
- 709人
- 医師事務作業補助者
- 19人
- 看護補助者
- 42人
- 医師の交代制勤務の有無
- なし
- 看護師の交代勤務の状況
- 3交代制と2交代のミックス(同一病棟内)
- 勤務環境改善についての表彰・認定等について
- 高知県ワークライフバランス推進企業の認証を受けている。