取り組んだ内容
【取組(1)】
Ⅳ.働きがいの向上 |
1 キャリア形成支援
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正規・非正規を問わずすべての職員のキャリア形成支援(研修等に関する情報提供や研修等への職員参加の支援、子育て等と両立しながらの勤務の継続に関する相談窓口の設置や情報提供等)が実施されている
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【取組(2)】
Ⅰ.働き方・休み方改善 |
1 労働時間管理
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夜勤負担の軽減(夜勤明けの早帰りの推進、夜勤者の配置人数の見直し、夜勤回数の制限、仮眠時間の確保等)を行っている
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【取組(3)】
Ⅳ.働きがいの向上 |
2 休業後のキャリア形成支援
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産休・育休中の職員の円滑な復職の支援(e-learning、実技実習、託児所を併設した勉強会等)を行っている
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取り組みのきっかけ、背景、取り組み前の問題点
・新医師臨床研修制度がスタートした2004年頃から「医師不足」が社会の課題としてメディアで取り上げられるようにになり、女性医師の働き方について注目され始めた。
・その当時の岡山大学病院の女性医師の多くは子供のいない医師で、子育て中の女性医師は限られていた。
・子育て世代の女性医師は働きたいと思っているにも関わらず、育児とオンコールや当直が当たり前の勤務との両立を諦めて職場を去る状況を目の当たりにした。
・社会の課題を解決するというよりも、同世代の職員をなんとかして職場復帰できるように、また離職せずにすむようにしたいと思いキャリア支援の取り組みを進めることとした。
取り組み対象
- 取り組み詳細
・女性医師の働き方をサポートするキャリアセンター(2020年よりダイバーシティ推進センター)を設置した:キャリアセンター内に女性の助教を中心としたメンバーでコアメンバー会議を組成し、キャリア支援について意見を交わした。
・キャリア支援枠設置の取組は試行錯誤しながら進めた
⇒病院長を巻き込みキャリア支援枠の設置:「女性医師が戻れる場所を作りたい」といった意見をもと、病院長と相談の上、定員外の増員として常勤換算数で20名分の「キャリア支援枠」を設置した。
⇒2年間という期限を設け取り組みを進めた:やってみないとどの程度ニーズがあるか、現場でうまく運用できるかわからないので、2年間という期限を設けとりあえず取組を進めた。思い通りに通り進まないこともあったが、適宜スケジュールや取組内容を修正した。
・取組内容の振り返り:2年間進めたキャリア支援枠の取組についてメリットとデメリット、課題を洗い出し改善余地がないか検討し、ブラッシュアップを行った。
働き方のバリエーション増やした:アンケートを行い、安心して全職種が働けるように、病児保育ルーム、託児所、夜間保育、妊婦の休憩スペース、授乳スペースを設置した。また、マタニティ白衣の無料貸し出しを行うことによって、ダイバーシティセンターが早期にサポートする職員を把握することができている。
実施後の成果
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Ⅳ.働きがいの向上_成果 |
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1 キャリア形成支援 成果 |
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休業から復帰後の職員のキャリア形成(復帰職員の業務遂行能力の回復・向上、実施可能業務の拡大等)が実現されている |
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成果の出た対象 |
☑医師,☐コメディカル,☐看護職,☐事務職 |
成果に影響を与えた取り組み |
【取組(1)】
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成果指標 |
170名以上の女性医師がキャリア支援枠で職場復帰を果たしている。 |
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Ⅳ.働きがいの向上_成果 |
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2 休業後のキャリア形成支援 成果 |
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休業から復帰後の職員のキャリア形成(復帰職員の業務遂行能力の回復・向上、実施可能業務の拡大等)が実現されている |
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成果の出た対象 |
☑医師,☐コメディカル,☐看護職,☐事務職 |
成果に影響を与えた取り組み |
【取組(1)】
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成果指標 |
大学病院の女性助教(医師)のうち、半数近くがキャリア支援枠修了者である。 |
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Ⅴ.その他_成果 |
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成果の出た対象 |
☑医師,☐コメディカル,☐看護職,☐事務職 |
成果に影響を与えた取り組み |
【取組(1)】
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成果指標 |
職場の上司・同僚を対象にしたアンケートを実施し、キャリア支援枠制度が病院で必要だと回答した方が84%、リクルート活動に有効的と回答した方が76%であった。 |
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Ⅰ.働き方・休み方改善_成果 |
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1 労働時間管理 成果 |
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夜勤できる看護師の人数の増加 |
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成果の出た対象 |
☐医師,☐コメディカル,☑看護職,☐事務職 |
成果に影響を与えた取り組み |
【取組(2)】
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成果指標 |
夜間保育の実施によって育児中の看護師が夜勤ローテーションに入ることが可能となり、全体として夜勤者の負担軽減につながっている。夜間保育開始後時間が経っていないため統計データはこれから解析する。 |
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Ⅳ.働きがいの向上_成果 |
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2 休業後のキャリア形成支援 成果 |
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休業から復帰後の職員のキャリア形成(復帰職員の業務遂行能力の回復・向上、実施可能業務の拡大等)が実現されている |
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成果の出た対象 |
☐医師,☐コメディカル,☑看護職,☐事務職 |
成果に影響を与えた取り組み |
【取組(3)】
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成果指標 |
e-ラーニング、託児付き勉強会、託児付き自習室開放、シミュレーショントレーニングを通じて育休中や復帰後にも知識や技術を保持することが期待される。託児付き自習室はコロナ禍前まで定期的に開催していたが、開催時の利用率は100%であり、ニーズが高い取り組みである。 |
これまでの取り組み成果に対する院内の声・反応
・キャリア支援枠を活用して多くの女性医師が職場復帰を果たしているので、なくてはならない制度となっている。
・当初は特別扱いされているといった意見もあったが、今では一時的に柔軟な勤務体系で働くことが当然であるといった風土に変わった。女性医師を支える側の負担をどうやって改善していくかも議論し始めている。
・色々な働き方ができるのが当たり前となっている。
今後の課題等について
夜間保育については今年度から運用を開始したため、課題を解決しつつ安定した運用を目指す必要がある。また、コロナ禍において新たな課題となった案件については今後対応策について検討する必要がある。