取り組んだ内容

【取組(1)】
Ⅰ.働き方・休み方改善
2 勤務負担軽減
タスクシフトによる業務負担軽減

取り組みのきっかけ、背景、取り組み前の問題点

・2015年頃、当院で勤務する薬剤師が少なかった。当院で勤務したいと思う薬剤師に集まってもらうためにも魅力的な病院にする必要があった。
・当院が考える薬剤師のやりがいとは、「患者さんからも職員からも頼られる」ことである。
・病棟薬剤業務実施加算を新規算定できるようにすることが、職員のやりがいにつながり、より魅力的な病院になると考えた。
・新規算定のために薬剤師の増員を要請したが、承認には薬剤部が病院業務に更に貢献することが必要であった。
・そこで看護業務の一部を薬剤師にタスクシェアすることで、看護師の業務軽減を図ることにした。

取り組み対象

  • 取り組み対象
    コメディカル,看護職
  • 取り組みの中心部署・人物
    薬剤部
  • 取り組み詳細
    ・薬剤師がやりがいのある職場にすることを目標とした:「薬剤師がやりがいを感じ、外部に魅力的な病院と感じてもらえる病院とすること」を目標した。具体的な目標として、病棟薬剤業務実施加算を新規施設基準取得を目指した。
    ・看護部の課題を把握し、どの業務をタスクシェアするかを決めた:看護部との協議の中で、看護師の時間外労働のうち、処方薬の整理の割合が多く、日中の注射のミキシング(輸液準備)業務も大きな負担になっていることがわかった。そこでそれらの業務を看護部と薬剤部でタスクシェアすることに決めた。
    ・病院の実態を踏まえた計画を策定した:人的リソースの観点から薬剤師を全病棟でタスクシェアするのではなく、まず1病棟で試行する計画を立てた。
    ・タスクシェアの実施効果を評価した:タスクシェアを実施したことで看護部の業務がどのくらい軽減したか評価した。また、タスクシェアする病棟を1病棟からスモールスタートさせ、全病棟まで順次拡大できたことが薬剤部の病院への貢献につながり、経営層の理解も得られるようになった。

実施後の成果

Ⅴ.その他_成果
薬剤師が増員された
成果の出た対象 ☐医師,☑コメディカル,☐看護職,☐事務職
成果に影響を与えた取り組み 【取組(1)】
成果指標 薬剤師が増員された
10人(2015年)⇒15人(2022年)
Ⅴ.その他_成果
医業収益が増えた
成果の出た対象 ☐医師,☑コメディカル,☐看護職,☐事務職
成果に影響を与えた取り組み 【取組(1)】
成果指標 病棟薬剤業務実施加算算定による収入が増加した
0円(2015年)⇒9,038,970円(2021年)
Ⅰ.働き方・休み方改善_成果
2 勤務負担軽減 成果
時間外労働の減少
成果の出た対象 ☐医師,☐コメディカル,☑看護職,☐事務職
成果に影響を与えた取り組み 【取組(1)】
成果指標 看護部(病棟)の時間外労働(1人当たり)の減少に寄与した
18.4時間(2017年)⇒10.8時間(2021年)

これまでの取り組み成果に対する院内の声・反応

“院内で薬剤師が活躍できる場所が多く、患者さんからも職員からも頼られていると感じる。”
“タスクシェアを受けたことで薬剤師の業務が増えた。しかし、それによって薬剤部の業務をどう効率化していくか、生産性を上げていくかの議論できるようになった。”

今後の課題等について

薬剤課内でのスタッフ教育によるスキルアップ、モチベーションアップの取り組み
看護師のさらなる業務負担軽減に向けた取り組みの検討
医師の業務負担軽減に向けた取り組みの検討
課内の効率的な人員配置・助手へのタスクシフト・システム化による業務効率化の推進

取り組み・提案者概要

取組者
病院単体での取組
法人名
病院名
滝川市立病院
法人(病院)の開設主体
地方公共団体等(都道府県、市町村、地方独立行政法人)
所在地
北海道滝川市大町2丁目2番34号
主たる医療機能の特徴
急性期機能
一般病床
病床数: 270
 
入院基本料:
療養病床
病床数:
 
入院基本料:
結核病床
病床数:
 
入院基本料:
精神病床
病床数: 44
 
入院基本料:
その他病床
病床名:
 
病床数:
 
入院基本料:
一日あたりの平均外来患者数
708.5人(令和3年度数値)
一日あたりの平均在院患者数
163.9人(令和3年度数値)
一般病棟の平均在院日数
13.3日(令和3年度数値)
病床稼働率
63.4%(令和3年度数値)
職員総数
526人(令和4年度数値)
医師
40人
看護職
245人
医師事務作業補助者
10人
看護補助者
46人
医師の交代制勤務の有無
なし
看護師の交代勤務の状況
2交代制(変則含),オンコール体制
勤務環境改善についての表彰・認定等について