取り組んだ内容

【取組(1)】
Ⅰ.働き方・休み方改善
1 労働時間管理
時間外労働時間の削減に取り組んでいる
【取組(2)】
Ⅰ.働き方・休み方改善
1 労働時間管理
年次有給休暇をはじめとする休暇の取得を促進している

取り組みのきっかけ、背景、取り組み前の問題点

・静岡県の医療施設従事医師数は全国平均より少なく、当院が位置する静岡県中東遠医療圏は医師少数区域となっている。
・医師数を確保することは病院の医療機能を維持する上で必要なことである。
・当院の医療機能をより発展するためには医師の確保が必要であると考えた。
・国が医師の働き方改革を推進する流れになった。当院としては時間外勤務の短縮を進めることにより、医師の健康を確保しつつ、働き甲斐のある職場をつくることができれば医師の確保に繋がると考え、勤務環境改善に取り組んだ。

取り組み対象

  • 取り組み対象
    医師
  • 取り組みの中心部署・人物
    院長、消化器内科
  • 取り組み詳細
    ・病院における労務管理の改善
    ⇒働き方改革の必要性を発信:医師の働き方改革に向け、業務効率化や生産性向上が重要になり、組織として取り組むべきことであると2018年度の病院事業管理者方針発表会にて病院全職員に対し表明した。
    ⇒勤務実態を把握するために勤怠管理システムを導入した:勤改センターを活用し、他病院がどのような勤怠管理システムを導入しているかの参考情報を集めた。その中から当院の運用に合うシステムを導入した。現在は時間外労働の状況把握に限らず、必要に応じて、個々の医師に聞き取り調査を行い職員の健康確保に努めている。
    ・消化器内科の働き方改革への行動変容
    ⇒消化器内科内でも働き方改革の必要性を発信した:消化器内科において医師の働き方改革に向けた意識改革を行うための研修会を行い、組織としての取組を根付かせた。
    ⇒消化器内科の入院患者の特徴:内視鏡処置後の症例や急性重症疾患が多いため、患者の急変が多く、医師は休日も気が休まらない状態であった。
    ⇒完全主治医制の廃止と休日の入院診療の完全オンコール体制の導入:週末は予め消化器内科で決めた医師のみが診療にあたらないように消化器内科として方針と定めた。また、医療水準が下がらないように医師間で患者の状態を共有するようにした。

実施後の成果

Ⅰ.働き方・休み方改善_成果
1 労働時間管理 成果
時間外労働時間数が減っている
成果の出た対象 ☑医師,☐コメディカル,☐看護職,☐事務職
成果に影響を与えた取り組み 【取組(1)】
成果指標 消化器内科における時間外労働時間が減少(1人1月当たり)
37.1時間(2018年)⇒31.6時間(2021年)
Ⅰ.働き方・休み方改善_成果
1 労働時間管理 成果
年次有給休暇の取得率が上がっている
成果の出た対象 ☑医師,☐コメディカル,☐看護職,☐事務職
成果に影響を与えた取り組み 【取組(2)】
成果指標 有給休暇取得日数が増加(1人1月当たり)
0.55日(2018年)⇒1.25日(2021年)

これまでの取り組み成果に対する院内の声・反応

・勤怠管理システムにより、客観的に医師の労働時間が把握できるようになった。また、適時に長時間労働医師の把握が可能になり、所属長による業務分担の見直しなどの対応が取りやすくなった。
・有給休暇が取得しやすくなったので、プライベートの時間が充実するようになった。
・いつコールされるかわからない緊張から解放された。

今後の課題等について

今後連携B水準を取得する予定なので、医師の勤務環境改善に継続的に取り組み、将来のB水準解消に努めていきたい。

取り組み・提案者概要

取組者
病院単体での取組
法人名
病院名
磐田市立総合病院
法人(病院)の開設主体
地方公共団体等(都道府県、市町村、地方独立行政法人)
所在地
静岡県磐田市大久保 512番地3
主たる医療機能の特徴
急性期機能
一般病床
病床数: 498
 
入院基本料:
療養病床
病床数:
 
入院基本料:
結核病床
病床数:
 
入院基本料:
精神病床
病床数:
 
入院基本料:
その他病床
病床名:感染症病床
 
病床数:2
 
入院基本料:急性期一般入院料1
一日あたりの平均外来患者数
1128.6人(令和4年度数値)
一日あたりの平均在院患者数
355.1人(令和4年度数値)
一般病棟の平均在院日数
10.4日(令和4年度数値)
病床稼働率
70.7%(令和4年度数値)
職員総数
1201人(令和4年度数値)
医師
177人
看護職
474人
医師事務作業補助者
23人
看護補助者
53人
医師の交代制勤務の有無
なし
看護師の交代勤務の状況
2交代制(変則含)
勤務環境改善についての表彰・認定等について
消化器内科・肝臓内科が取り組んでいる「消化器内科の休日完全オンコール体制」が日本病院学会で発表され、日本医師会雑誌に掲載された。