取り組んだ内容
【取組(1)】 Ⅰ.働き方・休み方改善 |
2 勤務負担軽減 |
その他 |
就業規則の不備とスタッフの認識不足による不公平感を解消するための施策 |
【取組(2)】 Ⅲ.働きやすさ確保のための環境整備 |
2 職員のいじめ・ハラスメント等対策 |
職員へのいじめ・ハラスメントや患者等からの暴言・暴力・クレームへの対応窓口を設置している |
【取組(3)】 Ⅰ.働き方・休み方改善 |
1 労働時間管理 |
時間外労働時間の削減に取り組んでいる |
【取組(4)】 Ⅰ.働き方・休み方改善 |
2 勤務負担軽減 |
その他 |
介護離職対策のための制度づくり |
【取組(5)】 Ⅳ.働きがいの向上 |
1 キャリア形成支援 |
正規・非正規を問わずすべての職員のキャリア形成支援(研修等に関する情報提供や研修等への職員参加の支援、子育て等と両立しながらの勤務の継続に関する相談窓口の設置や情報提供等)が実施されている |
取り組みのきっかけ、背景、取り組み前の問題点
●2017年10月実施の職員アンケート・現状分析の結果から下記9つの課題が判明した
- 管理職を含め就業規則の内容を熟読していないスタッフがほとんどである(80%以上)
- 労働基準法などの制度や仕組みについて理解していないスタッフが多い(80%以上)
- 吉成医院に長く勤めたくないと思う1/3のスタッフの理由がはっきりしない
- 社会情勢の変化に伴い経済面で不安を抱えている(親の介護や子供の教育など)
- スキルアップなど教育制度のルールが確立されておらず、将来的なキャリア形成に不安を抱えている
- 平均年齢が高く(41歳)、若い人が仕事にやりがいを感じたり、能力を発揮する機会が少ない
- 院内のハラスメントに対する制度やルールが不明確であり対策が不十分である(86.4%)
- 明らかに長時間残業をしているスタッフがいるのにアンケートに反映されていない
- 介護に負担を感じるスタッフが多い
取り組み対象
- 取り組み対象
医師,コメディカル,看護職
- 取り組みの中心部署・人物
看護部 ①病棟主任 ②外来主任
事務 ③医事課長 ④事務長 ⑤リハビリテーション科科長 ⑥技師長
- 取り組み詳細
・毎月第4水曜日のスタッフ会議で進捗状況を院長へ報告しながらメンバー間で確認、メンバーによる定例 会議を第2水曜日に開催する。
・年内に現状把握と課題抽出を行う
・院長のトップダウンによるチーム運営から各部署の長が一枚岩となりボトムアップで推進するプロジェクトチームへと徐々にシフトさせて行きたい
実施後の成果
Ⅰ.働き方・休み方改善_成果 | ||
2 勤務負担軽減 成果 | ||
就業規則から重要な条項を抜粋し分かり易く解説したルールブックを作成 | ||
成果の出た対象 | ☐医師,☑コメディカル,☑看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | 【取組(1)】 【取組(3)】 【取組(4)】 | |
成果指標 | 離職率改善、有給休暇事前申請率、改善、超過勤務時間数改善、サービス残業減少(特にリハビリテーション科) ●特に2017年職員アンケートによる実際の残業時間数(前月一ヶ月)が467分から273分に減少、また、各部署毎の朝礼等でルールブックの読み合わせを実施し、各種制度や仕組みの有無を尋ねる質問に対し「ある」と回答した項目が約3割増加。短時間正社員制度を利用する社員が1名→3名に増加。 |
Ⅲ.働きやすさ確保のための環境整備_成果 | ||
2 職員のいじめ・ハラスメント等対策 成果 | ||
職員へのいじめ・ハラスメント、患者等からの暴言・暴力に関する対策への職員の評価が改善されている(相談内容、関連調査結果が改善している等) | ||
成果の出た対象 | ☐医師,☑コメディカル,☑看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | 【取組(2)】 | |
成果指標 | 若手を主体としたハラスメント委員会の設置、職員のハラスメント教育研修の実施、ハラスメントに特化したアンケートの実施、ハラスメント相談窓口の設置 ●2017年職員アンケートによるハラスメント対策(ある)が27.6%から2018年は78.6%に増加 |
Ⅳ.働きがいの向上_成果 | ||
1 キャリア形成支援 成果 | ||
研修・学会への参加職員数や、職員による学会への発表数が増えている | ||
成果の出た対象 | ☐医師,☑コメディカル,☑看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | 【取組(5)】 | |
成果指標 | 吉成医院キャリアアップ支援(2012年以降)の実績を一表にまとめて従業員に公表、教育制度の一環として参加可能な研修の目安として理解を促進させた。訪問看護研修希望者が継続的に出るなどスタッフの間にもスキルアップに対する意識が強まっている。 |
これまでの取り組み成果に対する院内の声・反応
院内全体で大きな問題となっていたハラスメント、サービス残業に対する不満の声は様々な取り組みによって沈静化した。
そもそも、初めてのインデックス調査(アンケート)は上司を忖度したり疑心暗鬼で、実態が反映されていないとの意見も多かった。
自由に意見が言える風通しの良い組織までには至っていないが、管理職を信頼して本音で相談したり業務改善の提案ができる雰囲気が醸し出されてきた。
しかしながら、長年、新病棟建設や医療機器への設備投資が嵩み、一部職員しか昇給していない現状に対する対応(定期昇給など)を望む声も当然ながら出ている。
今後の課題等について
- 患者本位のチーム医療推進のための風通しの良い職場づくり(多職種カンファレンス、電子カルテを含めICTなどの活用)
- 仕事へのモチベーション、やる気をアップさせっる就業規則の見直しや公平で納得感のある人事賃金制度、評価制度の策定,中途採用者が多い現状を見据えての制度が構築
- ハラスメント・ゼロに向けた制度の再検討、全スタッフに対する更なるハラスメント教育・啓蒙活動
- 介護が必要なスタッフへの援助、仕組みづくり
- メンタルを含めた職員の健康支援、自院の設備を利用して腰痛対策を行うなど職員の健康増進を図る
- 看護、介護、リハビリの人材不足への対応、、離職率の更なる低下
- 新入職員への指導・教育方法を確立するため、先ずは各部署の業務マニュアル作りを行っている。同時にサポーターや教育担当者などの育成を図ることが課題
取り組み・提案者概要
- 取組者
- 法人全体の取組
- 法人名
- 医療法人社団 芳尚会
- 病院名
- 吉成医院
- 法人(病院)の開設主体
- 医療法人
- 所在地
- 茨城県久慈郡大子町大子813-1
- 主たる医療機能の特徴
- 回復期機能
- 一般病床
- 病床数: 17
- 入院基本料:
- 療養病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- 結核病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- 精神病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- その他病床
- 病床名:
- 病床数:
- 入院基本料:
- 一日あたりの平均外来患者数
- 119.3人(平成29年度数値)
- 一日あたりの平均在院患者数
- 15.2人(平成29年度数値)
- 一般病棟の平均在院日数
- 15.2日(平成29年度数値)
- 病床稼働率
- 89.4%(平成29年度数値)
- 職員総数
- 43人(平成30年度数値)
- 医師
- 2人
- 看護職
- 14人
- 医師事務作業補助者
- 0人
- 看護補助者
- 6人
- 医師の交代制勤務の有無
- あり
- 看護師の交代勤務の状況
- 2交代制(変則含)
- 勤務環境改善についての表彰・認定等について