取り組んだ内容
【取組(1)】 Ⅰ.働き方・休み方改善 |
2 勤務負担軽減 |
夜勤負担の軽減(夜勤明けの早帰りの推進、夜勤者の配置人数の見直し、夜勤回数の制限、仮眠時間の確保等)を行っている |
【取組(2)】 Ⅰ.働き方・休み方改善 |
2 勤務負担軽減 |
正職員について多様な勤務形態(短時間勤務、短日勤務、交代制勤務、フレックスタイム制など)を活用している |
【取組(3)】 Ⅲ.働きやすさ確保のための環境整備 |
1 仕事と子育て・介護等の両立支援 |
保育サービス(病児保育や夜間預かり保育等)を実施している |
【取組(4)】 Ⅳ.働きがいの向上 |
1 キャリア形成支援 |
その他 |
職員のスキルアップに対する支援として、「認定看護師教育課程受講支援システム」や「認定看護師教育課程受講費用等の貸与制度」により、認定看護師の教育課程を受講する際の費用補填や受講日を出勤扱いにするなど、資格取得の促進を図っている。さらに、目標管理システムによる目標面接を実施し、仕事と育児の両立だけでなく、職員のキャリアニーズを把握し、やりがいある目標を持てるようアドバイスや指導を行っている。 |
取り組みのきっかけ、背景、取り組み前の問題点
H19年度頃、看護職員の離職が続き、一部の病棟を閉鎖しなければならないほどの状況にあった。当院は、子育て中の職員が多いため、仕事と子育てを両立できる職場づくりを行う必要があった。さらに、離職した職員の中には、当院での仕事にやりがいを見出せず、他院に転職した者もいた。このような背景もあり、職員のキャリア形成支援につながる働きがいある職場づくりにも取り組むことになった。
取り組み対象
- 取り組み対象
看護職
- 取り組みの中心部署・人物
看護部長
- 取り組み詳細
理事長、院長からは、看護職の定着には、働きつづけやすさだけでなく、仕事のやりがいも必要であるという考えが出された。また、武田グループとしては、各病院で行われていた採用や教育をグループ一括して行なうという体制がとられるようになった。
当院は、日本看護協会の事業において、ワーク・ライフ・バランスに取り組んできた。看護部長が中心となり、職員に対して当該事業に参加する目的や狙いを説明するだけでなく、施策の進捗状況や時間外勤務の変化などデータを示し、理解を促してきた。
また、各病棟においては、トップダウンで進めるのではなく、看護師長会および副看護師長会が中心となって、現場の課題を把握しながら、解決策に取り組んできた。
実施後の成果
Ⅲ.働きやすさ確保のための環境整備_成果 | ||
4 人材の定着化 成果 | ||
退職者数(定年退職者を除く)が減っている | ||
成果の出た対象 | ☐医師,☐コメディカル,☑看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | 【取組(1)】 【取組(2)】 【取組(3)】 | |
成果指標 | 離職率がH19年度に17%だったのが、H25年度には9.8%まで低下した。 |
Ⅰ.働き方・休み方改善_成果 | ||
1 労働時間管理 成果 | ||
時間外労働時間の減少 | ||
成果の出た対象 | ☐医師,☐コメディカル,☑看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | 【取組(1)】 【取組(2)】 | |
成果指標 | 一人あたりの時間外勤務時間も月平均2.5時間と減少傾向にある。 |
これまでの取り組み成果に対する院内の声・反応
働きがいの向上・働きやすさの確保の一環として平成26年度から会議や研修を勤務時間内で設定、実働6.5時間会議・研修を1時間としたことで、「子育て中でも研修に参加できる」「委員会活動などキャリアアップが出来る」の声が聞かれる。又限られた回数ではあるが、勤務外にも院内の保育室が活用できるシステムもあり「勤務外でも、保育室を活用して、美容室にいくなどリフレッシュしている」喜ばれている。又不妊治療を受ける職員への支援など5年以上前から武田病院グループで体制がとられている。学会および研修会出張の年1回支給制度もあり、一人当たり 20000~30000円の研修費が算出されていて、教育システム確立されていることがが魅力であるという中途採用者も年々増えている。 労働時間の管理・勤務負担軽減として、多様な勤務形態の選択で、結婚を機会に就職を希望する人材も定着H25年~30年度既婚率は45%で推移している。又子育て支援対象者のうち、約半数弱が短時間勤務を活用している現状から、働き続けられる職場づくりに成果がでている。平均在籍年数も7.5年である。又勤務形態の多様化から、H27年度から固定チーム+パートナーシップ制で固定チームナーシングの機能を保持しつつパートナーシップ・マインドの醸成を目指している。ペアナースがいるので短時間勤務の職員も気兼ねなく帰宅できると喜ばれている。さらに限られた時間の中で、パートナーシップマインドが発揮でき、それぞれの人材のモチベーションにもつながっている。残業時間においても、平成28年度から一人平均3時間を推移しており、滋賀や大阪など遠方から通勤している人材も多い。「仕事の終わりに、友達と食事」「ゆっくり夕食準備が可能」とのことである。平均夜勤時間も、H28年度から一人あたり月67時間前後を推移し、12時間夜勤も35%で「夜勤入りも子供と一緒に夕食が食べられる」「主人の帰宅時間まで家にいられる」など、夜勤による家族への影響が少なくてすむとの声が聞かれる。又院内でリリーフ体制も構築されており夜勤時間内の仮眠時間の確保も保証され、それぞれ個人が有効に時間の活用ができている。有給休暇においては、H30年度平均付加日数は15日で、平成26年の有給取得率は45%が、年々増加している。誘因として時間有給の取得の導入や新たな勤怠管理システムの導入、自分で有給管理をすること等の労務管理の研修を取り入れたことが成果となった。「学校行事に休まなくても時間有給で参加が可能」「朝、時間有給で母親をデイケアーに送り出せる」など育児だけでなく、介護との両立ができる人材も増えた。
今後の課題等について
働き方・休み方改革においては、DINQLの「労働状況」や「看護職・ケア情報」のデーターの推移を指標に、H29年度は副師長・H30年度は主任・副主任の中間管理職にDINQLを浸透させ、プロジェクト活動として、看護の質プロジェクト・職場環境プロジェクトで、問題の抽出と改善案の検討を続け、PDCAサイクルを回していく予定である。又、キャリア形成支援として、学会・研修参加の継続的推進と、質の高い看護の提供に向け、日本看護協会から公表された「看護師のクリニカルラダー」を活用し、看護部の目標である気づく力を強め回復を促す看護実践が出来る人材の育成、さらに地域のニーズをとらえ関係職種と連携を強化できるチーム作りができる人材育成のための教育を企画予定である。
取り組み・提案者概要
- 取組者
- 法人全体の取組
- 法人名
- 医療法人 医仁会
- 病院名
- 武田総合病院
- 法人(病院)の開設主体
- 医療法人
- 所在地
- 京都府京都市伏見区石田森南町28-1
- 主たる医療機能の特徴
- 急性期機能
- 一般病床
- 病床数: 500
- 入院基本料:7対1
- 療養病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- 結核病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- 精神病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- その他病床
- 病床名:
- 病床数:
- 入院基本料:
- 一日あたりの平均外来患者数
- 1044人(平成28年度数値)
- 一日あたりの平均在院患者数
- 375.9人(平成28年度数値)
- 一般病棟の平均在院日数
- 14.7日(平成28年度数値)
- 病床稼働率
- 86.7%(平成28年度数値)
- 職員総数
- 881人(平成28年度数値)
- 医師
- 132人
- 看護職
- 394人
- 医師事務作業補助者
- 24人
- 看護補助者
- 39人
- 医師の交代制勤務の有無
- あり
- 看護師の交代勤務の状況
- 2交代制(変則含)
- 勤務環境改善についての表彰・認定等について
- くるみん取得