取り組んだ内容
【取組(1)】 Ⅴ.その他 |
WLBと経営持続性の両立に向けた職員のモチベーション向上に関する取組 |
【取組(2)】 Ⅴ.その他 |
医療依存度の高い患者を受け入れるための工夫 |
【取組(3)】 Ⅴ.その他 |
戦略的訪問活動による地域での存在感と集患力の向上 |
【取組(4)】 Ⅰ.働き方・休み方改善 |
1 労働時間管理 |
労働時間設定改善に関する労使間の話し合いの機会を設けている |
働きやすい環境作りのための包括的取組 |
取り組みのきっかけ、背景、取り組み前の問題点
平成25年に静岡県看護協会の「WLB推進ワークショップ」に参加し、勤務環境改善を始めた。業務・休憩時間のタイムスタディによる改善や各種制度説明会等により勤務環境を一定程度改善することができた
半面、医師や患者の減少、WLB*¹への配慮等の様々な要因を通して経営難になる病院が増えていると聞いた。働きやすい環境構築の前提として、病院が経営難に陥らず職員が安心して働ける環境構築も等しく重要だと認識した
結果として、職員が経営の重要性を理解するとともに、地域における当院のミッションを再定義し、強固な経営基盤を作ることが必要と考えた。当院は神経難病患者の回復期機能が中心だったが、より医療依存度の高い患者を受け入れ、地域で選ばれる病院となり、職員がやりがいをもって働ける環境を作ることで、WLB推進と経営持続性の両立を図った
(*¹WLB:ワークライフバランス)
取り組み対象
- 取り組み対象
医師,コメディカル,看護職
- 取り組みの中心部署・人物
職員、リーダー
- 取り組み詳細
・日常の医療・介護がどう収入に繋がるか(診療報酬等は包括になる、患者の体をきれいにすると点数が上がる等)、病床が1床空くとどの程度の減収か等を現場職員に説明した。空床が少ない場合には若干ながら賞与を支給する等分かりやすく職員還元した
・人工呼吸器装着等、医療依存度の高い患者の受入に際し、「人工呼吸器があっても看護師がみるのはあくまで患者だ」と病棟師長が現場を説得した。また呼吸器のメーカーを統一し看護師が操作に習熟しやすくし不安を軽減した。夜勤看護師を2人にする等、現場負担の軽減にも配慮した
・人工呼吸器患者の受入等、当院の特徴を明確にして他病院の地域連携室長等にアピールした。神経難病患者は保健所に申請するため保健所も訪問した。在宅重視の政策動向も加味し訪問看護事業所や患者会も訪問した
・時間単位での有給休暇取得、フレックス制採用、給与を維持して60歳超の職員を再雇用する制度等を採用した
実施後の成果
Ⅴ.その他_成果 | ||
成果の出た対象 | ☑医師,☐コメディカル,☑看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | 【取組(1)】 【取組(2)】 【取組(3)】 | |
成果指標 | 重症度2・3の患者割合は80%⇒94%に上昇した。神経難病患者は50人⇒96人に増加した。結果として、入院患者数は125人(/130床)⇒140人超(/142床)と増床後も満床状態である |
Ⅳ.働きがいの向上_成果 | ||
1 キャリア形成支援 成果 | ||
組織が期待するような職員のキャリア形成(職員の業務遂行能力の向上、期待どおり又は期待以上の能力の発揮等)が実現されている | ||
成果の出た対象 | ☐医師,☐コメディカル,☑看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | 【取組(4)】 | |
成果指標 | 働きやすい環境の構築により、看護師の離職率は7%⇒3.4%に低下した |
Ⅴ.その他_成果 | ||
成果の出た対象 | ☑医師,☑コメディカル,☑看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | 【取組(3)】 | |
成果指標 | 神経難病患者や人工呼吸器患者を受け入れるという地域での立ち位置が確立された。患者が多く活気があって良い病院だと言ってもらえることが多くなり、職員が誇りを持って働けている |
これまでの取り組み成果に対する院内の声・反応
・人工呼吸器患者の受け入れに否定的な声も聞かれたが、病棟師長が夜勤人数を増やす、人工呼吸器の機種を統一する等の工夫により対応力が高まった
・フレックス制は柔軟に出退勤時間を調整できて大変便利である。子どもは急に熱を出すようなこともあるため、時間単位で休暇を取得できることも良い
今後の課題等について
取り組み・提案者概要
- 取組者
- 法人全体の取組
- 法人名
- 医療法人社団 三誠会
- 病院名
- 北斗わかば病院
- 法人(病院)の開設主体
- 医療法人
- 所在地
- 静岡県浜松市浜北区於呂3181番地1
- 主たる医療機能の特徴
- 慢性期機能
- 一般病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- 療養病床
- 病床数: 142
- 入院基本料:療養病棟入院基本料1
- 結核病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- 精神病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- その他病床
- 病床名:
- 病床数:
- 入院基本料:
- 一日あたりの平均外来患者数
- 53.3人(年度数値)
- 一日あたりの平均在院患者数
- 139.7人(年度数値)
- 一般病棟の平均在院日数
- 日(年度数値)
- 病床稼働率
- 0.97%(年度数値)
- 職員総数
- 191人(年度数値)
- 医師
- 6人
- 看護職
- 59人
- 医師事務作業補助者
- 人
- 看護補助者
- 40人
- 医師の交代制勤務の有無
- なし
- 看護師の交代勤務の状況
- 2交代制(変則含)
- 勤務環境改善についての表彰・認定等について
- 公益法人社団 静岡県看護協会主催の看護職のワーク ・ ライフ ・ バランス推進事業に参加し、平成28年5月25日カンゴザウルス賞の表彰を受けた。