取り組んだ内容
【取組(1)】 Ⅰ.働き方・休み方改善 |
1 労働時間管理 |
夜勤・交代制勤務の勤務間隔を適切に管理している |
・当直明けの研修医は朝9時までまでに帰宅するよう促した。それ以降の業務は他の医師で分担した。 ・通常勤務内である8時半〜17時に仕事を終わるよう仕事内容を分担し調整した。 |
【取組(2)】 Ⅴ.その他 |
研修医にて併診患者の治療プランを立案 |
・他科から血糖コントロールの依頼があった際に研修医自身で治療プランを立案し、指導によりダブルチェックを行った。 ・退院や転院する際に紹介状の下書きを研修医が書き、指導医が推敲を行った。 ・研修医がインスリン使用方法や、コンサルトのタイミンミングを習得した。 |
【取組(3)】 Ⅲ.働きやすさ確保のための環境整備 |
3 風土・環境整備 |
院内での職員のコミュニケーションの機会を設定・拡充している(職員旅行、イベント等) |
・月に一度の食事会を実施し、当科研修のフィードバックをもらっている。 |
取り組みのきっかけ、背景、取り組み前の問題点
糖尿病内科では2018年度以前、ローテートする研修医は少なく、指導医も超過勤務をしていたため、当直明けでも帰りづらい雰囲気があり、当直明けの研修医は昼か夕方まで院内に残っていることが多かった。
研修医が多くいた方が業務の負担が軽くなることは分かってたのでどうしたら研修医がたくさん集まってくれるか考えるようになった。
ただし、単に研修医を人手として扱うのではなく、裁量権を与え、モチベーションを持たせ、研修成果を上げてもらう事を目的に取組を開始した。
取り組み対象
- 取り組み対象
医師
- 取り組みの中心部署・人物
糖尿病内分泌内科
- 取り組み詳細
【研修医の勤務環境を改善】
当直明けの研修医は朝9時までまでに帰宅するよう促した。それ以降の業務は他の医師で分担した。通常勤務内である8時半〜17時に仕事を終わるよう仕事内容を分担し調整した。当直明けに仕事をしないよう、仕事量の調整に裁量権をもたせた。
【研修医にて併診患者の治療プランを立案】
研修医は採血や挿管等の技能面についての経験は豊富であった。しかしながら研修医自身で意思決定する機会が少なく、治療方針の立案し実施する能力は十分ではなかった。そこで、術前血糖コントロールの依頼に対して、治療プランを研修医が立案し、指導医によってダブルチェックを行うことで、主体的に治療に関われるようになった。その過程で適切なインスリンの使用方法、紹介状の作成、他科へのコンサルトの仕方などを習得することができるようになった。
【月に一度の食事会を実施】
月に一度、指導医との食事会を行い、糖尿病内科の研修プログラムの良かった所、悪かった所、感情面、翌日以降の改善策などを聴取し、その意見をもとに研修の見直しを行った。
実施後の成果
Ⅰ.働き方・休み方改善_成果 | ||
1 労働時間管理 成果 | ||
・研修希望者の増加 ・自己効力感の増大 ・作業分担能力の向上 ・医師の業務負担軽減 ・売上、紹介患者数の増加 |
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成果の出た対象 | ☑医師,☐コメディカル,☐看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | 【取組(1)】 | |
成果指標 | ・研修医の労働環境を整備したことにより、当科ローテを希望する研修医の数が増加し、その数は過去最大となった(年間29人)。 ・時間内に仕事を終わらせるために研修医自身で仕事を調整することにより、自己効力感が増した。また、研修医同士が作業分担するようになった。 ・併診患者を研修医が受け持ってくれることで指導医の負担が軽減した。 ・病棟業務、負荷試験などの実技も研修医が主体的に行うことにより、指導医の業務量が軽減した。 ・糖尿病内科の収益,紹介患者数は増加傾向にあり、過去最大となった。 |
Ⅴ.その他_成果 | ||
成果の出た対象 | ☑医師,☐コメディカル,☐看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | 【取組(2)】 | |
成果指標 | ・併診患者の治療プランを立案する中でわからないことがたくさん出てくるため、勉強、上級医へアドバイスを求める回数が増えた。 ・紹介状を書いたことがない研修医が大半であり良い練習の場となった。 ・インスリンの使い方、コンサルトのタイミングの仕方を学ぶため、他科研修時も適切なマネジメントができるようになった。 |
Ⅲ.働きやすさ確保のための環境整備_成果 | ||
3 風土・環境整備 成果 | ||
・食事会を通じて研修プログラムへのフィードバック | ||
成果の出た対象 | ☑医師,☐コメディカル,☐看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | 【取組(3)】 | |
成果指標 | ・月の初めにレクチャーをしてほしいという意見があり、月初めに業務内容、糖尿病の一般的知識のレクチャーを行うようになった。 |
これまでの取り組み成果に対する院内の声・反応
研修医からは「自分たちで仕事の量をコントロールできるので、自己効力感(self-efficacy)が増して、結構楽しかった。楽しかったし、休めるのも休めたし、また来年も回りたい。」という意見が聞かれた。
また、糖尿病内科に見学希望する人が増え、毎年のように入局者が出るようになったこと、そして収益も向上したことより経営陣からの評判も良い。
今後の課題等について
研修医だけでなく、3~8年目の医師が当直した後、すぐに退勤出来る仕組みを計画している。
日中の業務に関係なく、当直のシフトを割り振られている現状があるため、改善したいと考えている。
取り組み・提案者概要
- 取組者
- 病院単体での取組
- 法人名
- 学校法人順天堂
- 病院名
- 順天堂大学医学部附属静岡病院
- 法人(病院)の開設主体
- その他(公益法人、私立学校法人、社会福祉法人、医療生協、会社、その他の法人)
- 所在地
- 静岡県伊豆の国市長岡1129
- 主たる医療機能の特徴
- 急性期機能
- 一般病床
- 病床数: 577
- 入院基本料:7対1
- 療養病床
- 病床数: 577
- 入院基本料:
- 結核病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- 精神病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- その他病床
- 病床名:
- 病床数:
- 入院基本料:
- 一日あたりの平均外来患者数
- 人(年度数値)
- 一日あたりの平均在院患者数
- 人(年度数値)
- 一般病棟の平均在院日数
- 日(年度数値)
- 病床稼働率
- %(年度数値)
- 職員総数
- 人(年度数値)
- 医師
- 人
- 看護職
- 人
- 医師事務作業補助者
- 人
- 看護補助者
- 人
- 医師の交代制勤務の有無
- なし
- 看護師の交代勤務の状況
- 勤務環境改善についての表彰・認定等について