取り組んだ内容

【取組(1)】
Ⅰ.働き方・休み方改善
2 勤務負担軽減
正職員について多様な勤務形態(短時間勤務、短日勤務、交代制勤務、フレックスタイム制など)を活用している
【取組(2)】
Ⅲ.働きやすさ確保のための環境整備
1 仕事と子育て・介護等の両立支援
院内保育所や提携保育所等を整備している
【取組(3)】
Ⅲ.働きやすさ確保のための環境整備
3 風土・環境整備
院内での職員のコミュニケーションの機会を設定・拡充している(職員旅行、イベント等)
【取組(4)】
Ⅳ.働きがいの向上
1 キャリア形成支援
正規・非正規を問わずすべての職員のキャリア形成支援(研修等に関する情報提供や研修等への職員参加の支援、子育て等と両立しながらの勤務の継続に関する相談窓口の設置や情報提供等)が実施されている

取り組みのきっかけ、背景、取り組み前の問題点

病院機能の質向上のために5年ごと3回目の病院機能評価の更新受審を契機に、働きやすさについて再確認した。
職員にとって魅力のある職場になっているのか、2015年青森県医療勤務環境改善センターの協力により、全職員を対象としたアンケートを管理職・一般職用で質問を分けて実施した結果、259名より回答を得た。
管理職の満足度が低く重要度が高い項目と一般職の理解が高い項目から、総合的には職員の職域職制を跨いだコミュニケーションの必要性が課題となった。

取り組み対象

  • 取り組み対象
    看護職
  • 取り組みの中心部署・人物
    法人本部(部長、人事担当)・病院(看護部長、副看護部長、事務長、総務担当)
  • 取り組み詳細
    2015年6月、理事長のキックオフにより「医療勤務環境改善会議」を実施し、まずは職員アンケートや聞き取りによる現状把握から課題を抽出した。
    管理職で「満足度」が低く「重要視」の高い項目は、休暇を計画的に取得できること。業務量の負担の軽減。
    一般職で「そう思う」が低かった項目が、各種規則・制度の説明やハラスメントの相談窓口が明確に周知されている。職員の意見に耳を傾けている。
    これを総じてワークライフバランスに関わることと職員の職域職制を跨いだコミュニケーションの必要性が課題となった。
    コミュニケーションには相互理解が必要と考え、有給休暇取得率、時間外勤務、育児休暇習得率などが全国・県平均から当院がどうなのかを数値化すること。また、新たな制度の説明会の実施や積極的に取り組んでいる各部署の紹介などを院内広報誌や休憩室の掲示板を使って発信した。
    前述の情報発信と同時に、組織として一体的に向かう方向性を醸成するために、全職員にあるべき職員像として「芙蓉会フィロソフィ」を制定し毎朝礼で読み合わせを実施したり、管理・監督職向けのマネジメント研修として「芙蓉会HSアカデミー」を開校、職員のご家族も参加できる運動会、ボーリング大会、各種サークル活動を活性して法人全体の職員のコミュニケーションの形成に取り組んだ。

実施後の成果

Ⅰ.働き方・休み方改善_成果
2 勤務負担軽減 成果
ワークライフバランスとライフイベントに応じた有給休暇の取得やフレックスタイム制・短時間勤務を導入した。
成果の出た対象 ☑医師,☑コメディカル,☑看護職,☐事務職
成果に影響を与えた取り組み 【取組(1)】
成果指標 有休休暇取得率(病院看護部) 48.9% ⇒ 56.0%
離職率(法人全体) 10.22% ⇒ 8.23%
Ⅲ.働きやすさ確保のための環境整備_成果
1 仕事と子育て・介護等の両立支援 成果
院内保育園の開園男性の育児休暇取得の促進
成果の出た対象 ☐医師,☐コメディカル,☐看護職,☐事務職
成果に影響を与えた取り組み
成果指標 2019年院内保育園を365日開園。0~3歳まで定員19名で今後病児・学童保育を検討。
2017年法人全体の男性育児休暇取得率 11%
Ⅳ.働きがいの向上_成果
1 キャリア形成支援 成果
研修・学会への参加職員数や、職員による学会への発表数が増えている
成果の出た対象 ☐医師,☐コメディカル,☐看護職,☐事務職
成果に影響を与えた取り組み
成果指標 法人全体で学会・研修会の参加に向けた支援や認定看護師やコメディカルの専門資格取得支援に配慮し、職員の能力開発に取り組んでいる。認定看護師 5名在籍(2018年度現在)。
法人内の各施設から選抜される職員で毎年研究発表会を開催し、教育・啓発活動に意欲的に取り組んでいる。

これまでの取り組み成果に対する院内の声・反応

取り組み後の2016年に各部署から自由記載で意見を伺ったところ、働きがいに繋がる有休休暇取得率以外の項目で他病院比で数値化して確認したい。業務効率化とリスク管理の観点から電子カルテの導入を検討してほしい。などの建設的な意見があった。反面、表層だけよく見えて実は職員が疲弊して病院が有利になるような方策だと困るといった取り組みの核心に疑問を持つ意見もあり、更なるコミュニケーションの透明化の必要性を感じている。

今後の課題等について

・ 子育てと仕事を両立した体制の充実をはかるため、職員の声を聞き保育内容(病児、学童)を検討する
・ 電子カルテの導入検討

取り組み・提案者概要

取組者
病院単体での取組
法人名
医療法人芙蓉会
病院名
芙蓉会病院
法人(病院)の開設主体
医療法人
所在地
青森県青森市大字雲谷字山吹93番地の1
主たる医療機能の特徴
一般病床
病床数:
 
入院基本料:
療養病床
病床数: 53
 
入院基本料:療養病棟入院基本料2
結核病床
病床数:
 
入院基本料:
精神病床
病床数: 354
 
入院基本料:15対1
その他病床
病床名:
 
病床数:
 
入院基本料:
一日あたりの平均外来患者数
210.2人(平成30年度数値)
一日あたりの平均在院患者数
390.1人(平成30年度数値)
一般病棟の平均在院日数
日(年度数値)
病床稼働率
95.8%(平成30年度数値)
職員総数
350人(平成30年度数値)
医師
26人
看護職
150人
医師事務作業補助者
0人
看護補助者
73人
医師の交代制勤務の有無
あり
看護師の交代勤務の状況
2交代制(変則含)
勤務環境改善についての表彰・認定等について
平成24年度 くるみん取得
平成30年度 第2回あおもり健康づくり実践企業認定