取り組んだ内容

【取組(1)】
Ⅱ.職員の健康支援
2 労働安全
心の健康維持に向けたカウンセリングの実施

取り組みのきっかけ、背景、取り組み前の問題点

がん専門病院としてがん患者の治療に集中していたが、東京都の強い要請があり、コロナ専用病棟を設置する方針とした。
コロナ病棟を設置するにあたり、すでに設置しているがん専門病院を見学した。
その後、患者受入動線やハード面等を踏まえ、整形外科病棟を改修し、2020年12月24日にコロナ病棟を開設した。
コロナ病棟の担当医師は各診療科からローテーションで配置し、感染症専門医が指導に当たった。
看護師は、整形外科担当者がそのまま残ったが、感染症という慣れない業務に加え、がん看護ができないことにストレスを抱えていた。

取り組み対象

  • 取り組み対象
    看護職
  • 取り組みの中心部署・人物
    医師・看護部
  • 取り組み詳細
    精神科医が中心となりコロナ病棟に勤務する全看護師を対象にカウンセリングを実施:カウンセリングは、看護部から独立して精神科医と臨床心理士が行い、ストレス軽減に加え、現場職員と管理者層のつなぎ役を担った。
    看護師が抱く不安を表在化させた:カウンセリングの中で現場の看護師が抱く不安を表在化させた。精神科医が匿名で看護部に情報共有し、現場看護師の不安を取り除くべく取組を実施した。
    コロナ病棟での勉強会開催:がん専門病院で勤務する看護師としてキャリアを継続できるように、ローテーションで配置される医師が、がん治療に関する勉強会を開催している。
    看護部内で説明会開催:コロナ病棟に勤務する看護師を対象にコロナ病棟設置における経緯説明会を実施した。質疑応答では時間制限を設けず、現場看護師の意見をすべて聞き、マネジメント層の看護部長が回答するようにした。

実施後の成果

Ⅱ.職員の健康支援_成果
2 労働安全 成果
ストレス緩和
成果の出た対象 ☐医師,☐コメディカル,☑看護職,☐事務職
成果に影響を与えた取り組み 【取組(1)】
成果指標 精神科医がカウンセリングを実施することで、コロナ病棟に勤務する看護師のストレス緩和と精神的不安軽減につながった。

これまでの取り組み成果に対する院内の声・反応

カウンセリングはコロナ病棟看護師全員を対象としたが、看護師の立場を尊重し、カウンセリングを受けるも受けないも自由としたことで、看護師から多くの不安を聞くことができた。
現場の看護師から出た要望はしっかりマネジメント層や対策委員会で伝えてくれたことはありがたい。

今後の課題等について

がん治療に特化した高度な医療を提供することを誇りとしていた全職員にとって、慣れない感染症患者のケアに多くの時間を取られること、またこれがいつまで続くのか見えないことは、
大きなストレスを産み、職務継続に対するモチベーションの低下を来した。たとえこの感染が終息したとしても同様の問題が発生する可能性は常にあることを認識し、弾力性のある組織
の構築を急ぐこととした。

取り組み・提案者概要

取組者
病院単体での取組
法人名
公益財団法人がん研究会
病院名
がん研究会有明病院
法人(病院)の開設主体
その他(公益法人、私立学校法人、社会福祉法人、医療生協、会社、その他の法人)
所在地
東京都江東区有明3丁目8−31
主たる医療機能の特徴
急性期機能
一般病床
病床数: 686
 
入院基本料:7対1
療養病床
病床数:
 
入院基本料:
結核病床
病床数:
 
入院基本料:
精神病床
病床数:
 
入院基本料:
その他病床
病床名:
 
病床数:
 
入院基本料:
一日あたりの平均外来患者数
1594.5人(令和2年度数値)
一日あたりの平均在院患者数
552人(令和2年度数値)
一般病棟の平均在院日数
11.5日(令和2年度数値)
病床稼働率
80.4%(令和2年度数値)
職員総数
1997人(令和3年度数値)
医師
394人
看護職
864人
医師事務作業補助者
29人
看護補助者
80人
医師の交代制勤務の有無
あり
看護師の交代勤務の状況
2交代制(変則含)
勤務環境改善についての表彰・認定等について
なし