取り組んだ内容
【取組(1)】 Ⅲ.働きやすさ確保のための環境整備 |
3 風土・環境整備 |
院内での職員のコミュニケーションの機会を設定・拡充している(職員旅行、イベント等) |
取り組みのきっかけ、背景、取り組み前の問題点
救急救命センターに搬送される患者は重症の方が多く、病態が刻一刻と変化するため、「患者の傍にずっといる」ことが大切と考えていた。
「医師の働き方改革」の話題が世間に出始めたとき、多くの勤務医は理想と現実のギャップに「医師の働き方改革なんて無理だろう」と否定的な意見が多かった。
「長時間労働」が当たり前なベテラン世代と「メリハリ」が大事な若い世代の間には考え方の「世代間ギャップ」が存在する。この「世代間のギャップ」を埋めていかなければ若い世代が集まる病院にならないと考えたため、救急救命センターから働き方改革の推進を目指すこととした。
取り組み対象
- 取り組み対象
医師
- 取り組みの中心部署・人物
救急救命センター
- 取り組み詳細
救急搬送患者の重篤具合によって担当する診療科の振り分けたを行った:救急搬送された患者の様態を確認し、3つに分類(①重篤で手術適応外②軽症で手術適応外③手術適応)することとし、その分類に従って救急科が担当する診療科を(①及び②:救急科、③専門の診療科)振り分けた。
医師同士がコミュニケーションを取ることで診療科間の関係を構築した:救急科医が各診療科の手術に参加したり合同カンファレンスを開催することで、診療科間の関係性を構築した。結果として、救急医がSubspecialityを修練し積極的なアプローチが可能となり、救急科としての成長に繋がった。
当直体制を見直した:従来は3次救急を対応する救急科医2名と1次~2次救急を対応する専門医3名の合計5名体制で当直を行っていたが、Subspecialityを修練した救急科医も増えたことから、救急科医2名と専門医1名の合計3名として新たな当直体制を開始した。
組織としてコロナ患者の早期転院を目指した:地域で開催している「COVID-19対応地域連携web会議」に参加し、地域を一つの医療機関と見立て、コロナ患者の早期転院を求めた結果、病院のみならず介護施設への受け入れにも繋がった。
実施後の成果
Ⅴ.その他_成果 | ||
医師の確保 | ||
成果の出た対象 | ☑医師,☐コメディカル,☐看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | 【取組(1)】 | |
成果指標 | 救急科の医師確保が困難になってきているにも関わらず救急科医師数が増加している。 3名(2009年)⇒23名(2021名) |
Ⅴ.その他_成果 | ||
地域医療への貢献 | ||
成果の出た対象 | ☑医師,☐コメディカル,☐看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | 【取組(1)】 | |
成果指標 | ゆとりを持たせるような運用をしていたことでコロナ渦においても普段と変わらない救急受入れを行うことができ、救急搬送経由で入院する患者数が増加した。 1,897人(2019年下半期)⇒2,035人(2020年下半期) |
これまでの取り組み成果に対する院内の声・反応
働き方改革は病院にとどまらず、地域まで視点を広げて考えていかないといけない。
若い医師に余裕を与え、イノベーション創出のチャンスを与えることが「医師の働き方改革」の本筋である。
今後の課題等について
取り組み・提案者概要
- 取組者
- 病院単体での取組
- 法人名
- 病院名
- 東京医科大学八王子医療センター
- 法人(病院)の開設主体
- その他(公益法人、私立学校法人、社会福祉法人、医療生協、会社、その他の法人)
- 所在地
- 東京都八王子市館町1163番地
- 主たる医療機能の特徴
- 急性期機能
- 一般病床
- 病床数: 602
- 入院基本料:
- 療養病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- 結核病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- 精神病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- その他病床
- 病床名:感染症病床
- 病床数:8
- 入院基本料:
- 一日あたりの平均外来患者数
- 936.8人(令和2年度数値)
- 一日あたりの平均在院患者数
- 372.2人(令和2年度数値)
- 一般病棟の平均在院日数
- 10.6日(令和2年度数値)
- 病床稼働率
- 70.2%(令和2年度数値)
- 職員総数
- 925人(令和2年度数値)
- 医師
- 308人
- 看護職
- 594人
- 医師事務作業補助者
- 26人
- 看護補助者
- 53人
- 医師の交代制勤務の有無
- なし
- 看護師の交代勤務の状況
- 3交代制と2交代のミックス(同一病棟内),オンコール体制
- 勤務環境改善についての表彰・認定等について