取り組んだ内容
【取組(1)】 Ⅰ.働き方・休み方改善 |
2 勤務負担軽減 |
チーム医療や多職種連携(業務分担・連携の強化等)により負担軽減を図っている |
取り組みのきっかけ、背景、取り組み前の問題点
・高齢社会の影響もあり患者の病態は多種化し、疾病対応のみならず退院後の対応、環境整備、などの問題も医療従事者が対応する必然性が増している。
・専門科に必ずしも特化しない疾病、病態が増加する中で専門家からすると非専門的な問題にも介入する必要が多くあり、それに伴い専門科医の肉体的・精神的負担が増大している。
・米国では高齢患者を含む多くの入院患者への対応として内科全般の対応を包括的に行う病棟診療専門医(ホスピタリスト)制度が大きな成果を挙げている。
・ホスピタリスト制度を含めた米国式の包括的に入院患者を診療するシステムを構築することで、効率性の高い入院診療、専門科を含めた医師の肉体的・精神的負担の軽減を目指した。
取り組み対象
- 取り組み対象
医師
- 取り組みの中心部署・人物
総合内科
- 取り組み詳細
・総合内科におけるホスピタリスト体制:米国臨床留学中にホスピタリスト診療を経験した医師の指導の下、各疾病・病態に対するガイドラインを遵守した診療、入院中の合併症予防・治療、安全な退院のための包括的なマネジメントを行うスペシャリストとして、内科全般の入院診療を専門性をもって対応している。
・ヒアリングで疲弊している診療科を把握:ヒアリングを実施し、内科診療において、誤嚥性肺炎を代表とする臓器別診療が困難な入院症例が各診療科の疲弊を招いていることが分かった。
・入院患者の振り分け:各内科部長と協議し、どの疾病を総合内科が対応するかについて協議した。入院患者の振り分けを総合内科医が担当し、他科から要望があれば協議のうえ、修正を行った。
・取組内容の拡大:総合内科の人員及び病院のニーズに合わせて入院患者数を増加させていった。それに合わせて医療のさらなる質の向上目的に診療看護師の登用、サインアウトシステム及び夜間・土日祝日の当番制、入院コンサルテーションサービスを導入した。
・医療の質向上の効果を確認:年間の診療データを評価し、病棟診療医チームを構成する初期/後期研修医・診療看護師・指導医の最大患者診療数を設定した。また、夜間・土日祝日の当番制、入院コンサルテーションサービス及び整形外科との椎体圧迫骨折・大腿骨近位部骨折症例の協働診療を導入した。他職種よりいただくフィードバックに対して真摯に対応し、当チームの質の向上に役立てた。
実施後の成果
Ⅴ.その他_成果 | ||
成果の出た対象 | ☑医師,☐コメディカル,☐看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | 【取組(1)】 | |
成果指標 | ホスピタリストにおける延べ入院患者数が増加した。 9,847人(2017年)⇒22,321人(2021年) |
Ⅰ.働き方・休み方改善_成果 | ||
2 勤務負担軽減 成果 | ||
専門医の業務負担軽減 | ||
成果の出た対象 | ☑医師,☐コメディカル,☐看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | ||
成果指標 | 他科とのタスクシェアリングが着実に行われており、専門医の負担軽減に繋がっている。 |
Ⅴ.その他_成果 | ||
成果の出た対象 | ☑医師,☐コメディカル,☐看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | 【取組(1)】 | |
成果指標 | 誤嚥性肺炎、尿路感染症、整形疾患における入院診療の質の著明な向上がデータか らも示された。 |
これまでの取り組み成果に対する院内の声・反応
・ホスピタリストのロールモデルも確立されており、子育て世代の女性医師も働きやすい職場となっている。
・総合内科では診療看護師の役割を理解できており、診療看護師が現場で活躍できている。チームとして動けているので、医師の業務負担軽減に繋がっている。診療看護師の役割が明確化されているためやりがいをもって勤務ができる環境である。
今後の課題等について
・長期的に持続可能な体制にするために総合内科を希望する医師及び診療看護師の継続的な雇用が必要となる。そのために持続的に医療経済学的なアウトカムを出し続ける必要がある。
取り組み・提案者概要
- 取組者
- 病院単体での取組
- 法人名
- 病院名
- 高槻病院
- 法人(病院)の開設主体
- 医療法人
- 所在地
- 大阪府高槻市古曽部町1丁目3番13号
- 主たる医療機能の特徴
- 急性期機能
- 一般病床
- 病床数: 477
- 入院基本料:
- 療養病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- 結核病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- 精神病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- その他病床
- 病床名:
- 病床数:
- 入院基本料:
- 一日あたりの平均外来患者数
- 1075.7人(令和3年度数値)
- 一日あたりの平均在院患者数
- 399.4人(令和3年度数値)
- 一般病棟の平均在院日数
- 9日(令和3年度数値)
- 病床稼働率
- 93%(令和3年度数値)
- 職員総数
- 909人(令和3年度数値)
- 医師
- 208人
- 看護職
- 625人
- 医師事務作業補助者
- 34人
- 看護補助者
- 42人
- 医師の交代制勤務の有無
- なし
- 看護師の交代勤務の状況
- 2交代制(変則含)
- 勤務環境改善についての表彰・認定等について
- 特になし