取り組んだ内容
【取組(1)】 Ⅰ.働き方・休み方改善 |
1 労働時間管理 |
年次有給休暇をはじめとする休暇の取得を促進している |
【取組(2)】 Ⅳ.働きがいの向上 |
1 キャリア形成支援 |
正規・非正規を問わずすべての職員のキャリア形成支援(研修等に関する情報提供や研修等への職員参加の支援、子育て等と両立しながらの勤務の継続に関する相談窓口の設置や情報提供等)が実施されている |
【取組(3)】 Ⅲ.働きやすさ確保のための環境整備 |
3 風土・環境整備 |
その他 |
アットホームな組織風土を醸成し、「お互い様風土」を作り上げるため、病院全体への情報発信の一環として、毎月の通信誌【アットホーム・プロジェクト通信】を発行 |
取り組みのきっかけ、背景、取り組み前の問題点
1. ベテラン職員の意見が大勢を占めて、若者世代の新しい意見が取り入れられない風土がある。若者の意見を取り入れながら、「お互い様」の風土を作ることが大切である。
2. 看護部目標(※)の達成に向けて、自己啓発について柔軟な考え方を持ち、キャリア開発に向けた支援を組織として行う必要がある。
3. 職員全員が平等に休暇を取得し、各年代の働き方の多様性を認め合い、将来に希望が持てる職場風土を醸成する必要がある。
(※)1.いつも笑顔で明るく挨拶します。
2.私や私の家族が受けたい看護を提供します。
3.専門職としての知識・技術を高めます。
4.他部門と協調し患者の安全を守ります。
5.実施した看護に責任を持ちます。
取り組み対象
- 取り組み対象
医師,コメディカル,看護職
- 取り組みの中心部署・人物
看護部長1名、看護師長2名、病棟看護スタッフ2名、事務職員1名の6名。
- 取り組み詳細
○ワークライフバランス・プロジェクトチームを立ち上げ、それぞれのライフステージに合った休暇制度について、職員が十分理解して利用が促進されるための取り組みを行った。
・ 制度理解のため、国立病院機構の就業規則、出産・子育てハンドブックを活用して講習会を実施した。
・ 看護師長会で、部署長である看護師長自身がこの制度を十分に理解し、活用できるように説明・検討した。
・ 全職員を対象にした活動にするため、事務部門を中心に他部門へも働きかけプロジェクトチームの参加協力をお願いし、インデックス調査結果の情報を伝えて、他部門の理解度を調査し、説明を行った。調査の結果、制度の理解が不十分であることがわかり、就業規則・出産子育てハンドブックの存在と活用を周知した。
○職員個々人のライフ・ステージに応じたキャリア開発に向けた支援を行い、組織の活性化を図ることを目指した。
・ 全看護職員に対して、キャリア開発に関する意向調査を個別に実施した。
・ 認定・専門看護師の育成に係る支援としては、これまでは研修中の身分保障と給与保証であった。これに加え、病院幹部と検討し、入学金の負担を病院で行うこととした結果、平成26年度~28年度に各1名ずつ認定看護師を目指して研修を受講している。平成29年度も1名受験を予定している。
・ 看護師が、自らの看護実践を振り返り、ミーティングや病棟会の場で仲間と共に語り合うことを企画したことで、世代を超えた“看護のやりがい”を共有することにつながった。 ○アットホームな組織風土が醸成されることにより、「お互い様風土」を作り上げる。
・ 病院全体への情報発信の一環として、毎月の通信誌【アットホーム・プロジェクト通信】を発行し、プロジェクトチームの活動を紹介した。
・ 看護以外の各部署でもバースディ休暇の取得を提案した。
・ 自己啓発のための休暇の利用促進を働きかけた。
・ バースディ休暇取得を継続し、同時に年次有給休暇取得率の向上に努めた。
実施後の成果
Ⅳ.働きがいの向上_成果 | ||
1 キャリア形成支援 成果 | ||
組織が期待するような職員のキャリア形成(職員の業務遂行能力の向上、期待どおり又は期待以上の能力の発揮等)が実現されている | ||
成果の出た対象 | ☐医師,☐コメディカル,☑看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | 【取組(2)】 | |
成果指標 | 【専門資格保有者数】 ・H27年度、28年度に認知症看護認定看護師が1名ずつ誕生:富山県認知症疾患医療センターのメンバーとして、地域の医療機関や施設職員対象の研修を開催したり、住民の方への講演を行っている。 ・H29年度に感染管理認定看護師1名:院内感染対策に取り組んでいる。 ・H30年3月末に、摂食嚥下障害看護認定看護師教育課程を1名修了予定である。 |
Ⅰ.働き方・休み方改善_成果 | ||
1 労働時間管理 成果 | ||
年次有給休暇の取得率が上がっている | ||
成果の出た対象 | ☐医師,☑コメディカル,☑看護職,☐事務職 | |
成果に影響を与えた取り組み | 【取組(1)】 【取組(3)】 | |
成果指標 | 【有給休暇取得率】 ・看護部の誕生日休暇の取得は100%となった。他部門も結婚休暇などを取得するようになった。 ・看護部の年休取得率は、H27年10.6日→H28年12.2日に増加した。 |
これまでの取り組み成果に対する院内の声・反応
・ライフ・ステージに応じたキャリア開発を、病院組織として支援することで、看護の質向上につなげることができると、今回の取り組みで明らかになった
今後の課題等について
・病院としての目標達成に必要な人材の育成に向けて、職員ひとり一人の目指す目標とリンクさせながら、支援の継続と活躍の場の提供を行っていく必要がある。
・各部署で自分の「看護を語る」場を設けたことで、若者世代もベテラン世代もお互いが自由に意見交換をする中で、自分の目指す目標を明確にしてやりがいを持って看護実践し、自らのキャリア開発にもつなげていく必要がある。
取り組み・提案者概要
- 取組者
- 病院単体での取組
- 法人名
- 独立行政法人 国立病院機構
- 病院名
- 北陸病院
- 法人(病院)の開設主体
- 国等(厚労省、国立病院機構、国立大学法人、労働者健康安全機構、国立高度専門医療研究センター、地域医療機能推進機構、その他国の機関)
- 所在地
- 富山県南砺市信末5963
- 主たる医療機能の特徴
- 慢性期機能
- 一般病床
- 病床数: 100
- 入院基本料:10対1
- 療養病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- 結核病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- 精神病床
- 病床数: 140
- 入院基本料:15対1
- その他病床
- 病床名:医療観察法病棟
- 病床数:34
- 入院基本料:入院対象者入院医学管理料
- 一日あたりの平均外来患者数
- 41.1人(平成29年度数値)
- 一日あたりの平均在院患者数
- 241.2人(平成29年度数値)
- 一般病棟の平均在院日数
- 416.8日(平成29年度数値)
- 病床稼働率
- 88%(平成29年度数値)
- 職員総数
- 232人(平成29年度数値)
- 医師
- 12人
- 看護職
- 152人
- 医師事務作業補助者
- 0人
- 看護補助者
- 0人
- 医師の交代制勤務の有無
- なし
- 看護師の交代勤務の状況
- 3交代制(変則含)
- 勤務環境改善についての表彰・認定等について
- 平成26年日本看護協会より看護職のワーク・ライフ・バランス推進カンゴザウルス賞をいただいた。